高等学校生物の教育内容の精選に関する研究 : 高校生の興味度と重要性の認知度に関する実態調査に基づいて

A Study on Selection of Boldface Terminology in High School Biology Textbooks

[要約] 本研究は，高等学校生物教育における教育内容の精選に関する課題について，学習者の視点から取り組んだものである。高等学校の生物教科書の太字用語に対する高校生の興味および重要性の認知度を質問紙調査によって明らかにし，高等学校生物の教育内容の精選ついて考察した。まず，高等学校生物の内容の精選に関する先行研究を精査し，これまでの研究が指導者の視点からの内容の精選であることを明らかにした。主体的・能動的な学びが求められる今日，学習者の視点から生物内容の精選を考えるべきとの問題意識から，生物教科書の太字用語に対する高校生の興味および重要性の認知度の実態調査を行った。その結果，高校生は，「生物の体内環境」に関するアレルギーや免疫など自分自身に関連する太字用語に興味を示し，それらの学習が重要であると捉えていることが明らかになった。一方，「生態系とその保全」に含まれる，生徒にとって直接体験が難しい学習内容である，垂直分布や亜高山帯の用語については興味や重要性が低いことが示された。これらの調査結果から，日常生活との関連において，生物用語を精選するなどの改善が求められることを提案した。

https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/105072/

https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/105072/S13482084-66-1-P087-FUY.pdf

千葉大学教育学部

Chiba University. the Faculty of Education

紀要論文

1348-2084

AA11868267

千葉大学教育学部研究紀要 = Bulletin of the Faculty of Education, Chiba University

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2017-12-01

10.20776/S13482084-66-1-P87

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教育学部研究紀要