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千葉大学学術成果リポジトリ
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2025-08-08
08:35 集計
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S09138137-38-P001
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6.39 MB
760
基本情報
データ種別:学術成果リポジトリ
タイトル
バスケットボールにおける状況判断を伴うパス技能の向上をめざす単元構成の提案 : ピボット動作とサポート行動の学習順序性に着目して
タイトルの別表記
Proposal of the effective unit constitution to improve decision-making ability of passing in basketball : Focusing on learning order of pivot step and support play
作成者
福地, 健太
七澤, 朱音
作成者の別表記
HUKUCHI, Kenta
NANASAWA, Akane
内容
[緒言] 新学習指導要領 (体育) のEボール運動領域では,個々の運動種目だけでなく,攻守の特性や「型」に共通する動きや技能を系統的に身につけるという視点から,種目が三つの「型」に整理された.また,それぞれの型に応じた「ボールを持たないときの動き」と「ボール操作の技能」が具体的に示された.中でもゴール型ゲームは,攻守入り混じってボールを奪い合い,パスやドリブルを用いて相手コートに侵入し,シュートによって得点を競い合うことが特徴とされる.そのため,ゴール型ゲームでゲームパフォーマンスを高めるためには,先述した2つの基本技能を明確に学習内容として位置づける必要がある.近年,「ボールゲームと呼ぶものの多くが,実はボールを触らないゲームとさえみなされる(鈴木,2003)」ほど,後者の「ボールを持たないときの動き」が重要とされる.それは,ボールを媒体にした競り合いにおいて,1人のプレーヤーがゲーム中にボールを直接扱う時間がきわめて少なく,大部分の時間が「ボールを持たないときのプレー」によって構成されるからである.そのため,ゴール型ゲームの授業において児童たちに成功裡な学習経験を保障するために,ボールの扱い方や身体操作に関わる技能だけでなく,ゲーム中のボールを持たない時間帯にどのような戦術的行動をとればよいかを理解させることが重要となる(鈴木,2003).しかし,この戦術的行動の理解こそが,経験の乏しい児童たちにとって難しい課題であり,専門外の教師にとって指導を困難にしている原因ともいえる.戦術的行動ができるということは,様々な状況下で適切に状況判断し,それに基づき瞬時に技能発揮することである.たとえボールを持たないプレーヤーが敵のいないスペースに走り込み,いわゆる「ボールを持たないときの動き」を正確にできたとしても,そこに的確なパスが出されなければ,パスを出した側もパスを受ける側も,「ボールを持たないときの動き」が成功したということにはならない.また,ボールを持ったプレーヤーが,次のノーマークの味方にパスを出すための状況判断力と技能を身につけていなければパスは成功しない.つまり,二つの技能どちらかではなく,両者を明確に学習内容に位置づけて初めて,児童たちはゴール型ゲムの持つ本来の面白さを体験できるのではないか. この「ボールを持たないときの動き」について,鬼澤ら(2008)は「サポート行動」1)と定義した.鬼澤ら(2008)の研究では,小学校6年生を対象にバスケットボール単元を展開し,パスにかかわる状況判断力とサポート行動の変容を分析することを通して,攻撃側に数的有意を与えることの有効性を明らかにした.また,東川ら(2009)も,サポート行動の学習は10単位前後の単元において十分に学習成果を獲得できるとともに,運動の苦手な児童にとっての学習可能性もあることを示した.次に,「ボール操作の技能」については,後藤ら(2000)がバスケットボールの基礎技術と基本技術の構造図を示し,ドリブル・パス・キャッチ・シュートという基本技術を支える基礎技術として「ピボット動作」2)があることを示した.この「ピボット動作」は本来,ボールを保持(キープ)したときの状況判断を助ける役割を持つ.そして,「ピボット動作」を行うことで,目前のディフェンダをかわし,ディフェンダーに邪魔されないパスコースを生み出すことができ,安全かつ正確にパスを通すことができる. さらに,この「ピボット動作」が上手なものほどパスの正確性が高く,逆に「ピボット動作」が未熟であれば,バスケットボールの中核であるパスからのシュートに関わることが難しくなる(後藤ら,2000).以上の先行研究の示唆からも,「サポート行動」と「ピボット動作」は,ともにバケットボール単元に必要不可欠であることがわかる.後藤ら(2000)は,「ピボット動作」が未熟であるために,体の向きを変えてパスやシュートができないと考える教師は少ないとしており,これは「ピボット動作」の学習の重要性が,教育現場に浸透していない現状を示唆しているといえる. 本研究では,小学校段階でのバスケットボール授業において,「サポート行動」と「ピボット動作」それぞれを学習することの意義を認識しつつ,それらの順序を変えて,児童たちの状況判断を伴うパス技能の向上を目指す単元構成のあり方を提案することを目的とする.
[ABSTRACT] The purpose of this study was to clarify improvements in decision-making ability of passing achieved in basketball main games. Two types of learning, “from pivot step to support play (hereafter class PS)”, “from support play to pivot step (hereafter class SP)” were introduced to two 5th grade elementary basketball classes (47 pupils : boys=19, girls=28, nine-hour lesson). We conducted ball trajectory in games, formative evaluation and the revised Game Performance Assessment Instrument (GPAI revised ver.). The main results were as follows: 1) The factor “motivation” of class SP was declined at a timing of changing from learning support play to pivot step. 2) From the interpretation of two-way ANOVA, class PS’s decision-making ability of passing was significantly higher than class SP (p<. 01). These results suggest that the effective order of unit constitution to improve pupil’s decision-making ability of passing is “from pivot step to support play”.
ハンドルURL
https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/107604/
フルテキストへのリンク
https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/107604/S09138137-38-P001.pdf
公開者
千葉県体育学会
公開者の別表記
Chiba Society of Physical Education
NII資源タイプ
学術雑誌論文
ISSN
09138137
NCID
AN00241194
掲載誌名
千葉体育学研究 = Chiba Journal of Physical Education
巻
38
開始ページ
1
終了ページ
8
刊行年月
2016-09-30
selfDOI
10.20776/S09138137-38-P1
著者版フラグ
publisher
カテゴリ
千葉体育学研究
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DCMI資源タイプ
text
ファイル形式 [IMT]
application/pdf
言語 [ISO639-2]
jpn
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